九日目

11/29、水曜日。

 縛られたくないんだ、と言って時計をしない彼は当たり前のように約束を破る。
縛られたくないのなら最初から約束しないでよと思うけれど、彼が言うには約束したときは絶対に約束を守ろうと思う、らしい。

縛られるのが嫌いなのではなくて、縛られることから解放されるのがお好みなだけじゃないの?解放の瞬間を味わうただそれだけのために、誰かの時間を、未来を奪って約束ををする。つまり自由人を気取ったただのわがままだということ。